お知らせ一覧

2024年05月04日

地方企業の東京進出支援します。

 東京都大田区には羽田空港があり、蒲田駅から品川駅まで行くと新幹線に乗ることができ、交通の便がとても良いです。OBC 大田ビジネスコミュニティーセンターには、九州の企業が東京の営業拠点としてご利用されていますが、この度、北海道の企業が営業拠点としてレンタルオフィス会員として入会されました。

 入会審査の時にお話を伺ったところ、新製品を販売しているが、地元では保守的で無料の試供品を提供しても試してくれない。また、これから海外への販売も考えているが、地元には相談や支援をしてくれる団体や機関がなく、どうすれば良いか困っていた、ということでした。そこで、OBCの概要や支援内容についてご説明したところ早速ご入会して頂きました。

 大田区は中小企業向けの支援制度が充実しており、商工会議所や大田区産業振興協会による無料相談が受けられます。また一定の要件を満たすと融資を受ける際に利子補給の制度もあります。

 ですが、公的機関の支援制度だけは満足の行く解決策を見出すことができないと思います。特に無料相談は私も試しに利用しましたが、その場限りの相談で終わってしまったり、専門家派遣制度を利用して営業・販売が得意な中小企業診断士に貸し会議室の営業戦略について相談しましたが、「DM送りましょう・テレアポしましょう」程度のアドバイスしか受けられませんでした。結局、相手のビジネスや内容を理解するまでには時間が掛かりますし、ちょっと打合せしただけで思い付いたアドバイスはほとんど役に立ちませんでした。実際、私自身が単発のコンサルティングを受けないのもそのような理由からですが、他の専門家と呼ばれる方にも過度な期待をしない方が賢明です。

 OBCでは、有人対応の強みを活かし、会員様への相談・支援も行っております。レンタルオフィス会員として入会されると、何度でも無料で経営相談を受けられます。単発のコンサルティングではないので、試行錯誤を繰り返しながらビジネスを発展させていくことができます。また、私自身が起業直後から海外との取引を行っており、契約書の作成から見積、請求、代金回収まで経験しているので海外案件のご相談もお受けできます。更に、提携している士業や専門家の方も多いので、私が対応できない案件でもご紹介することで課題解決に寄与できます。

 実際の事例としては、開業のため格安でホームページを作成できる会員様を他の会員様に紹介したり、公的職業訓練の運営の際に必要なキャリアコンサルタントを会員様に紹介したことがあります。事前に充分にヒアリングした上で、双方メリットがあると判断した場合のみご紹介しますので、スムーズにいくことがほとんどです。

 このようなOBCのサービスを利用して起業や地方企業の東京進出を目指してはいかがでしょうか。いずれは海外進出も視野にビジネスを共に発展させていきましょう!

 

2024年04月24日

人件費はコストではなく付加価値である。

 人件費とは、給料や社会保険料などを指し、会計上の費用です。しかし、これを単なるコストとして捉えると、経営者は削減を目指すことになり、社員のモチベーション低下や長期的な成長に影響が出るかもしれません。

 この問題の一因は、売上高営業利益率(ROS)という業績評価方法にあります。一般に、ROSが高いことが株主にとって良い指標とされ、営業利益は人件費次第で調整可能なため、人件費を削減することでROSが上がります。

 たとえば、A社とB社が同じ売上だと仮定します。A社は低い給料を支払いROSが高く、B社は高い給料を支払いROSが低いとします。ここで、どちらが良い会社かという疑問が生じます。株主にとってはA社が良いかもしれませんが、社員にとってはB社です。しかし、社員の満足度が低い会社が将来的に成長していくのでしょうか?

 そこで、付加価値額という別の評価手法があります。これは、営業利益に人件費と減価償却費を加えたもので、企業の評価として妥当性が高いと考えられます。付加価値額を従業員数で割った労働生産性も重要な指標です(付加価値額は賃借料や租税公課を加える場合もあります)。

 経営者はどちらの指標を見ながら経営すべきか考える必要があります。上場企業の経営者はROSを重視しますが、特に小規模企業では付加価値額の方が重要であると考えます。そのためには、営業利益、人件費、設備投資などのバランスを考えつつ、社員の満足度を高めていく必要があります。

 また、人件費は広告宣伝費とも考えられます。社員の待遇が悪いと会社の評判が悪くなり、業績に影響が出る可能性があります。逆に、待遇の良い企業では社員のモチベーションが高まり、業績UPに寄与します。

 最近では、労働条件に虚偽を提示する企業もあります(猫の液体フードや缶詰を作っている会社のことです)。その結果、社員のモチベーション低下や品質管理上の問題が発生する可能性があります。経営者が人件費をコストとして認識することが、こうした問題の一因と考えられます。

 まとめますと、私自身の会社経営や社外にコンサルティングを行う際には、経営者が人件費を付加価値として捉え、社員の給料増加に焦点を当てることが重要だと考えています。人件費を単なるコストとして捉えると、将来的に痛い目に遭う可能性が高いとも言えますね。

  

2024年04月17日

小さな会社の社長の “しない” 営業戦略

 OBCのレンタルオフィス会員様は他からの移転で入会されることもありますが、やはりサラリーマンを辞めて、独立・起業される方が多いです。その中で、開業当初にお客様を確保することができず、軌道に乗るまで苦労される会員様が多いのが実態です。そして、一部の会員様は自分ではどうにもできなくなって、私に相談・助言を求められることがあります。私がアドバイスした事例を紹介しながら、営業戦略の参考になれば幸いです。なお、これは業種や置かれた状況により、全ての会社に当てはまる訳ではないですし、場合によっては全く逆のアドバイスをする可能性もありますのでご承知おきください。

1.安売りするな

 私も最初はそうでしたが、開業直後は仕事がないので、どうしても値段を安く設定し”薄利多売”で仕事を取ろうします。しかし、安く受注したところで、それが継続・安定して受注につながるとは限りませんし、多くの場合、“薄利少売”になってしまっているようです(単発で終わることが多い)。この方法では事業継続が困難になりますので、絶対におすすめしません(安くしたい気持ちは十分わかりますが…)。そこで、まずはお客様と商談の段階まで持っていき、「いくらならご発注頂けますか?」とか、「ご予算はどれくらいでしょうか?」と聞いています。そこで、「まずはそちらから最初に料金を開示して欲しい」と言われたら、ちょっと高めの見積を出します。その時に、「予算が合わなければご相談ください。」と付け加えることも忘れないでください。そこからが勝負で、値引き要請があれば、「いくら値引きすればご発注頂けますか?」と聞いてみます。そして、双方予算が合えば「今回だけのお試し・限定価格です」と言って受注すればよいのです。
 薄利多売は大手企業の戦略で開業当初の1人会社が取るべき戦略でないです。どうしても薄利多売をする必要があるなら、顧問契約やサブスクのような定期的に収益が上がるビジネスモデルに転換しないと早晩行き詰ります。

 なお、これには例外があります。特に海外の顧客で、いくら安い値段で出しても、必ず高いと言ってくる人がいます。それは値引き要請ではなく、相手にこちらの要求を飲ませたという優越感に浸りたい性格の人がいます。特に隣国の方で、このようなビジネススタイルの方が多いので要注意です。その場合は、単純にお断りすれば良いのです。相手が本当に欲しいなら、いったん断っても交渉は再開されますのでご安心ください。

2.なんでもするな

 これも1番目のアドバイス関連しますが、とにかく最初は売れないので、なんでもやります!と言ってしまう人が多いです。ですが、発注側の気持ちを考えてみてください。独立直後で実績もない会社に何かを発注するということは、それだけでリスクがあるのです。品質やサービスレベルが不明であり、納期通りに対応してもらえる保証が何もありません。

 過去に、私が超大手企業と取引したときは契約段階で3年分の決算書を出すように言われたことがあります。その時は先方から取引したいとのことだったので、1期目でまだ決算書もないと伝えたところ、決算書の提出なしでも取引できました。 逆に考えると、その会社は実績のない会社とは取引しないという方針だったようですが、私はある分野で専門性に特化していたので契約に至りました。
 やはり自分の得意分野・専門領域で差別化して営業していかないと受注は到底難しいです。まずは自分が得意分野で経験と実績を積み上げるまで、なんでもやってはいけないのです。例えて言うなら、1人会社の社長はスーパーマーケットやコンビニではなく、専門店を目指す必要があるのです。

3.売るな

 これはちょっと驚かれるかもしれませんが、開業してからすぐに消費やサービスを売っては行けないのです。よく、「〇〇の資格を取って独立したので、仕事ください!」という方がいますが、これは最もダメな営業行為です。仕事に飢えている経営者に仕事は回ってきません(異性に飢えている人が恋人ができないのと同じですね)。受注したい気持ちが先走って安値で受注してしまい利益が出ないどころか赤字になってしまったり、手に負えない仕事を受注してしまって、顧客を満足させることができず信頼を失うことすらあります。
 まずは、自分の商品やサービスを売るのではなく、相手を豊かにすることを考えて欲しいのです。Give and Takeや費用対効果という言葉も先に出費し、後から回収するのです。逆ではありません。具体的な営業方法として、まず見込み客を見つけたら、自分の仕事は後から貰えると信じて、相手の利益になることを真剣に考え、提案するのです。例えば、相手の話を聞いて、そのニーズに応じてお客様や専門家を紹介するとか、困っていることを解決してあげるなどです。その人から仕事を貰えるとは限りませんが、回りまわっていつか仕事がやって来ます。

4.焦るな

 営業は魚釣りをやっている感覚に似ています。まずは道具を準備し、適切なタイミングで、針にエサをつけて海の中に入れたら、後は辛抱強く待つ必要があります(ただ、待ち過ぎてもエサだけなくなっていたということもありますので、どこかで確認するのも大事です)。例えば、見積を出しても連絡がない場合は、こちらから電話してみるのが良いです(メールではなく、敢えて電話してください)。担当者から今どういう状況か、もう他に発注されてしまったのか、なぜ受注できなかったのかなどを聞くには電話の方が良いのです。そうして次回の営業活動にフィードバックしていくことで受注確度を高められます。

 また、案件が進まないときは戦略的に敢えて断ることも有効です。例えば、「見積有効期限が過ぎています」とか「他の案件を受注したので忙しい」などと言って一旦断ると、顧客が本当に発注する気があるなら「再度見積を出して欲しい」とか「〇〇までに発注する」などと言ってきます。逆に何もなければ、これ以上その案件を追う必要がなくなりますので気持ちを切り替えることができます。

 これも私の体験談ですが、5年前にドバイの展示会でたまたま知り合ったイタリア人社長から、日本に現地法人があるから帰国したら遊びに来いと言われたことがあります。帰国後すぐにアポを取って営業プレゼンに行きました。その時は特に仕事の発注もなく、コロナ禍中にそのイタリア人社長も帰国し、日本人の社長に代替わりしていました。ただ、そこの社員が私のことを覚えていてくれたようで、今年になって、新しい日本人社長と面談し、結果的には高額なコンサル案件を受注できました。その間特に営業活動はしていなかったのですが、5年間釣竿を海に入れていた状態だったのかもしれません。

 その他にもまだまだ営業戦略(というより手法とか戦術でしたね。)はあります。このようなコンサルティング業務はまず相談者様からのお話をよく聞いて、何が最適なアドバイスを考え、時間を掛けて議論しながらそのアドバイスをブラッシュアップしていきます。ですので、無償で行うことはできませんが、ご満足される相談者様がほとんどです。

カテゴリ