前回に続き、多くの企業で周期的に発生する事務作業、例えば請求書の発行や取引先へのメール連絡の改善について考えます。
まず前提として、定例作業はEXCELで対応できることが多いため、次の方針で改善を行います。
取引先の少ない企業やレンタルオフィスに入会されているスタートアップ企業では、特別な請求書発行システムを導入せず、メールまたは郵送で請求書を発行していることが多いと思います。ここでは、請求書をメール添付で送信する作業を効率化した事例を紹介します。
メール送信の基本的な手順は次の通りです。
日付や宛先を除き、毎月同じ内容となることが多いので、これらをEXCELで自動化します。以下はメールの参考例です。
【宛先】:AAA@****
【CC】:BBB@****
【件名】:X月分の請求書を送付します。
【本文】
AAA様
いつもお世話になっております。
X月分の請求書を送付致します。
以上、取り急ぎご連絡まで
【メーラー側で設定する署名】
【添付ファイル】
この例では、AAA様、BBB様、X月と添付ファイル以外は全く同じ内容になります。これをEXCELのHyperlink関数を使って自動化します。
例えば、セルA1にメールアドレスが入力されている場合、=HYPERLINK("mailto"&A1)と入力すると、A1のメールアドレスがメーラーの送信先に自動で追加されます。そのほかの入力についてはご自身でお調べ下さい。
請求書作成をEXCELで行っている場合、この作業も効率化できます。弊社では次の流れで請求書を作成・発行しています。
特に手間だったのがスキャンしてファイル名を変更する作業でした。従来は請求書を1枚ずつスキャンし、ファイル名を手作業で変更していましたが、非効率でミスも発生しやすい状態でした。
そこで、EXCELに変更前のファイル名と変更後のファイル名を入力し、一括で変更できるようにしました。以下はその大まかな流れです。
この方法で、複数のデータでも一括で変更でき、大幅な時間短縮が可能です。ただし、スキャンした請求書の順番と変更するファイル名の順番を合わせる必要があります。また、コマンドプロンプトを使う際にはファイル名には禁則文字がありますので注意してください。
EXCELを使った業務効率化は追加費用がかからず、社内で作成・カスタマイズも容易ですのでぜひご活用ください。どうしてもわからない場合や、導入したい場合は弊社のお問合せフォームよりご相談ください。但し有償のコンサルティング契約が必要となります。
今日からゴールデンウィークに入られる方も多いと思います。火曜日から3日休むと10連休ですが、経営者になるとなかなか休めないですね。月初に請求書の作成もありますし。まぁ、混んでいる祝日に仕事をして、空いている平日に休むことができるのも経営者の特権と言えば特権ですが...
さて、GWと言えば旅行や観光、帰省など移動を伴う行事が多いですが、 私が日本にいるときは超が付くほどのインドア派で、国内旅行はほとんどしたことがありません。海外旅行は35ヵ国を行きましたが、コロナ禍から記録が止まっています。今年のGWはどこにも行く予定がありませんので、自宅で模型製作をする予定です。
今回は固いビジネスのお話は中断して、OBCに展示してあるドールハウスのご紹介です。貸し会議室というのはどこか無機質で殺風景なイメージがあったので、昨年よりドールハウスを製作しておりました。現在、4作品が完成しており、OBC内に何個か展示してあります。
いずれもAMAZONで購入したものを自分で組み立てました。説明書は簡単な英語なので全く問題ありませんでしたが、ドールハウスはプラモデルとは違って、紙や木の部品が多く、MDF板に紙を接着しようとすると水分で反ったり、しわができるのでその修正に苦労しました。また、部品の取り付け位置が不明確だったり、不足部品もあってかなり大変な作業でした(対象年齢14歳以上とか書いてありますが、その年齢ではなかなか厳しいと思います。)また、スマホ老眼との闘いで、拡大鏡を使用しながら作業しましたので肩こりがひどかったです。
製作期間は仕事の合間を縫ってOBCの第2会議室で1日2時間ぐらい作業し、1つの作品を完成させるのに2~3週間かかりました。4つのキット全てにLEDの電飾が付属していましたので、夜に照明を消してLEDを点灯させると幻想的な空間が生まれて癒されます。また、写真1の右から2番目の花屋さんとホテルのキットにはオルゴールも付属しており、きれいな音楽を奏でます。キットは大きさにもよりますが1つ5,000円前後です。製作に必要な道具ははさみやカッターナイフとカッターマット、ピンセットに接着剤、それと爪楊枝ぐらいです。道具は100均やホームセンターで全て揃いますし、キットと合わせても1万円ぐらいですので、趣味としては安いと思います。
展示場所は3階の第2会議室入口手前に2個ほど展示しております。作品への反響ですが、やはり興味を持たれるお子様や女性の方が多いですね。オルゴールを鳴らしたり、LEDを点灯させると喜んでくれます。また、男性の方でもちょっと足を止めて見て頂いているようで、会議の合間の息抜きになれば幸いです。現在、新規の製作はおこなっておりませんが、ご要望があったり、気がむいたら再開したいと思います。
普段はアクリルケースの中に入れてありますが、もし、もっと近くでご覧になりたい、LEDを点灯した状態でご覧になれたいなど、ご要望のある方はOBC受付までご連絡ください。また、実際に作ってみたいという方はキットの選び方や製作に関するアドバイス、道具の使い方などもご指導いたします。また、途中まで製作して断念したという方でも対応致しますので、お気軽にご相談ください。
模型作りに器用とか不器用なのは関係ありませんし、歳をとっても続けられる趣味ですので、この機会に興味を持って頂けますと幸いです。
写真1 全4作品(現在、新規製作は一時中断しています。)
写真2 魔法の杖のお店(ハリー〇ッターのようです。)
写真3 お店の内部
写真4 LED点灯状態
写真5 ホテルと花屋さんの夜。幻想的です♪
OBCの貸し会議室の特徴ですが、お子様の習い事での利用がとても多いです。月に50~80名近くのお子様が会議室で開催される習い事に通ってきます。延べ人数ではありませんので、延べ人数にすると月に200名以上となります。また、習い事を運営されている会社様に対しては、時間帯によっては保護者様よる送迎をお願いしていますので、習い事の開始前後ではビルを囲むように保護者様が待っておられます。これだけでも潜在的な広告宣伝の効果があります。
また、OBCのレンタルオフィスの会員様の息子さんが弊社の貸し会議室で開催されている習い事に通っているのですが、その方より、「習い事が1時間なので送迎が大変」と聞きました。確かに1時間では一度帰宅してもすぐに戻る必要がありますし、かと言ってただ待つには長く、節約志向の中喫茶店で時間を潰すのももったいないように感じます。
ここに親御さんの時間を潰すニーズがあります。お子様が習い事をやっている間に、親御さんが同じ時間に、同じ建物で習い事ができれば、お子様は安心、親御さんも送迎の負担が減るのではないでしょうか?
幸い、OBCの貸し会議室は2か所ありますので、うまく時間を合わせれば簡単に集客できます。習い事の候補は例えば、音読会、編み物、語学、トランプなどあまり準備時間を掛けずに、時間が来れば止められるものが良いと思います。
開催時間等はこちらで相談お受けできますし内覧も可能です。また、定期利用の場合は1年間の長期先行予約もお受けしております。更に、OBC内へのパンフレットの掲載、貸会議室のページにリンクを貼り付けることもできますので、お気軽にお問い合わせください。
前回の記事では、おすすめ“しない”営業戦略について書きましたが、今回はより踏み込んだ“攻め
の営業戦略について書いてみます。
街中でポケットティッシュ配りをしている人をよく見かけますが、大くの人がそれを受け取りません。歩合制でなければティッシュを相手が受け取ってくれなくても人件費がかかりますので、非効率な営業方法であると言えます。しかし、ポケットティッシュが受け取られないなら、自分でポケットティッシュのポスティングをしてはどうでしょうか? 守りから攻めに転じるのです、
チラシと違って、ポケットティッシュなら使い切るまで広告効果が持続しますし、マンションなどでポスティングが禁止されていても、管理人さんに「使ってください」と言って渡すことができます。さらに、飲食店などではテーブルごとに置いて貰えるかもしれません。しかも、ポケットティッシュは安いので広告効果は高いのです。
実際、OBCのレンタルオフィスの会員様から飲食店に自社のサービスを宣伝したいとの相談があり、このポケットティッシュ配布作戦を提案しました。その会員様も効果ありそうだと感じ、すぐに発注して自ら配布したところ、ポスティング中にお店の人と話すことができたため手応えを感じたと仰っておりました。その商材は認知されてもすぐに注文されるものではありませんが、広告としては十分効果があったようです。
それにポスティング業者に頼らず、自分で配布したのも良かったのだと思います(コストも抑えられますし)。
この作戦は、私自身が実践して、過去2回成功した方法です。まず最初に、自分が事業としている業務に関連する業界や見込み客となりそうな企業のアルバイトや正社員の求人をインターネットで探します。求人が見つかればその企業に履歴書と職務経歴書を送ります。これらの書類は個人情報を含んでいるため、責任のある立場の方が目を通してくれると期待できます。これだけでも宣伝効果があります。
さらに、相手に会ってみたいと思わせるコツもあります。それは、職務経歴書をいかに作りこむかに掛かっています。職務経歴書は履歴書と異なり、特定のフォーマットがないため、画像や写真を活用し、カラー印刷で印象に残りやすい体裁にします。
もし、面接までたどり着けたら、後は実績をしっかりPRした上で、できれば外注契約でお願いしたいと提案します。その際、「外注の方が雇用保険などの手続きが不要ですし、仕事内容に不満や問題があれば契約解除が可能です。お互いメリットありますよね?」と伝えると、相手もメリットを理解をしてくれます。
この作戦は相手の公式な求めに応じて書類を送っているため、飛び込み営業やテレアポと違い反響が非常に高いです。また将来的に取引先になる可能性もあるので、不採用でも理由ぐらい聞かせてもらえます。この作戦も会員様に紹介したところ、「ちょっとズルいけど良いですね!」と好評で、すぐに実践されたそうです。
ただし、偽装派遣や偽装請負にならないよう、契約条件を十分確認する必要があります。求人への応募はあくまでも自分を知ってもらうための宣伝手段であり、違法行為にならないよう注意してください。
小さな会社が生き残るには業務提携が不可欠です。しかし、実際どこから始めればいいのかわからないかもしれません。私自身も最初は手探り状態でしたが、最近ではコツをつかんで実績を上げることができてきましたので、その方法をご紹介したいと思います。
それは、ズバリ、「無償の営業代行」です。
何をするかと言うと、まず最初に、提携したい相手を見つけます。一番簡単なのは自社の既存の顧客や取引先です。既に何らかの人間関係が形成されていますので、打合せの合間や会計時など、ちょっとしたタイミングでヒアリング(雑談)します。そこで、相手の業界の動向や、事業の将来性、課題や悩みなどを聞いています。例えば、「最近、会社の景気はどうですか?」などと質問し、「売上が伸びずに困っているんだよ」という回答があれば、価格の問題なのか、性能の問題なのかなどと、どんどん質問してみます。相手が質問に答えてくれるなら、その場で一緒に解決策を考えていきます。この時のコツはなるべく相手に話させることです。相手は話を聞いてくれたというだけでも満足感を与えます。
もし、良い提案ができそうならその場で提案しても良いですし、後日メールなどで連絡します。「先日は、お時間頂き大変勉強になりました。ありがとうございます。おせっかいかとは思いますが、〇〇のようなアイディアを思いつきましたのでご参考にしていただければ幸いです。」という内容で送ります。そうすると相手もしっかり話を聞いてくれた上に提案までしてもらったという感じるでしょう。
この作戦を続けていくと、ある時点で相手から、事業が軌道に乗ってきたと感じたり、アドバイスが参考になったなどと感謝の言葉を貰えるようになります。さらに続けていくと、一緒にビジネスをしたいとか、報酬を払うのでもっと手伝って欲しいと言われるようになります。
この作戦のコツは、こちらから報酬の話はしないこと、結果が出るまであきらめずに応援し続けること、相手の仕事を自分の仕事だと思って取り組むことです。まさに「金は後からついてくる」のです。報酬は相手に決めてもらいます。こちらは元々コストが掛かっていないので、相手が支払える分だけ受け取ります。そして受け取った報酬をまた相手のために使うことで、もっと報酬が増えていきます。
業務提携というのは信頼関係がなければ成立しません。焦らずじっくり進めていくことが成功の秘訣です。
ITパスポート(略してiパス)とは独立行政法人 情報処理推進機構が実施する国家試験で、「iパスはITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。」との説明がありました。
一方、インターネットで検索すると、「取っても履歴書に書けない、意味のない資格」などワードが出てきて、あまり良く評価されていないようです。しかし、日本経済新聞によりますと、「ニトリ 全社員の8割にIT国家資格 25年までに」という記事もあり、ITリテラシーを高めるうえで有意義であるものと考えます。さらに、簡単とは言っても合格率は50%程度であり、約半分の受験者は不合格になっているのが実情ですので簡単とまでは言い切れないと思います。
私がこの資格の存在を知ったのは、昨年受験した中小企業診断士の試験の中で経営情報システムという科目があり、その対策としてITパスポート試験が役立つと知ったからです。(中小企業診断士の方は1次試験は一発合格しましたが、2次試験で不合格となりました。今年再受験です。)
実際、ITパスポートの勉強をしてみると知らない言葉が多くて結構難しいと感じました。ただ、試験自体は選択肢の設定が甘いので消去法でも答えは導くことができます。
勉強していて切実に感じたのは、この資格は「経営者にこそ取って欲しい資格である」ということでした。もちろん経営者がこの資格を取ったところで売上や役員報酬が増える訳ではないですが、経営者がシステム導入やセキュリティ対策、システム担当者との打合せの際に、最低限のIT知識を持つことは必要であると考えます。最近は少なくなりましたが、過去にはいかに優れた経営者であっても「システムのことはわからない」とか、「パソコン使えないから担当者に丸投げ」という事例が多くありました。また、中小企業ではシステム担当者がいない場合が普通なので、経営者がIT知識を持たないと経営面で痛い目にあうことがあります。
実際、私がコンサルティングを行った会社の事例を紹介します。
その社長様は40代後半の方で製造業を経営しておりますが、IT知識に疎かったため、ITベンダーから高額な生産管理ソフトを「補助金が出ますし、申請書類もこちらで作成します。」など言われ、安易に導入してしまったそうです。いざベンダーから操作指導を受けたものの、既存データのシステム移行やマスタのメンテ等はベンダーの契約範囲外であり、誰も使いこなせず困っていたそうです。当初、本件は私とのコンサル契約の範囲外だったのですが、他に誰も対応できない状況だったことから急遽このシステム立上げを支援することになりました。まずはデータ移行の前段階として、社内の既存データの分析から始め、システムに登録する必要がある情報の整理と基本的なルール作り、運用方法の仕組み作りまで行いました。試行錯誤の上、何とか無事に立上げに成功しましたが、このソフトは非常に使い勝手が悪く、私ならこのソフトよりももっと使い勝手の良いソフトを探していました。
そもそも、中小企業にはそれほど大がかりなシステムは必要なく、Excelなどの表計算ソフトで十分なことも多いと感じていますが、自分達でExcelをうまく使いこなせないため、ベンダーから高くて使いにくいシステムを買ってしまっているようです。しかもカスタマイズができないので、結局、実務でも使い物にならないことが多いようです。
さて、今年になって少し時間に余裕ができたので、1月末にITパスポートを受験してみました。この試験の良いところはCBT(パソコン画面を見ながらクリックして回答する方式)で試験日がほぼ毎日のように設定され、ネットで簡単に申込できるところです。試験会場はOBCから一番近い川崎の会場で受験しました。試験会場は一度に40名以上受験できる施設で、当日は20代~50代ぐらいの受験者が多数来ていました。試験時間は2時間で問題数は100問、6割以上の正解で合格です(その他合否要件ありますので試験運営サイトをご確認ください)。私は試験開始後、約1時間後に途中退室しましたが、最後に「試験を終了する(ような表現で正しい表記ではないと思います)」をクリックすると、その場で点数が画面に表示されます(合否判定ではなく、点数のみ表示されます)。
結果は合格基準を超えており、後日合格証書が郵送されてきました。この合格証書自体は立派で経済産業大臣の名前まで記載されています。 比較的簡単と言われる資格とはいえ、合格したことは嬉しかったですし、ITパスポートは広く浅い知識で合格できるので、経営者にこそ取って欲しい資格であると思っています。
【2024年5月25日 追記】
ブログでいろいろな記事を書いていますが、このページは特にアクセス数が多く人気のようです。そこで、実際にITパスポートを受験したいと思っている方のために、私の受験対策について記載します。
まず私が学習に使った書籍はこの1冊だけです。
(AMAZONのリンクを貼っていますがアフィリエイト等は行っておりません)
また、ITパスポート過去問道場のサイトも活用しました。このサイトでは無料で過去問にチャレンジでき、解答後には解説も表示されるので非常にお薦めです。
ITパスポートの学習期間ですが、私の場合、1日1~2時間程度の学習を1か月ほど続けました。と言ってもほとんど過去問を解く時間に割いていました。やはり試験勉強はスキマ時間にスマホで過去問、これに限りますね。